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AZUL Energy株式会社との「販売店契約」締結のお知らせ

 当社は、東北大学発スタートアップで次世代エネルギーデバイスの触媒電極の実用化に向けて研究・開発を行うAZUL Energy株式会社(本社:宮城県仙台市)と、同社が開発したレアメタルフリー触媒(AZUL触媒)の販売に関する「販売店契約」を締結いたしました。

 当社は、環境貢献製品のラインナップ拡充を重要戦略の一つと位置づけ、Ecoプロダクツ事業を「第4の事業の柱」として成長させることを目指しております。本契約により、水素エネルギー生成のキー材料である白金等のレアメタル触媒の代替となる「AZUL触媒」を新たに取り扱うことで、環境負荷の低減と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 また、両社の緊密な連携により、「AZUL触媒」の早期の市場展開と実用化を加速させることで、クリーンエネルギー技術のさらなる発展を推進し、企業価値の向上を目指します。


AZUL触媒取り扱い製品ラインナップ

①    燃料電池用酸素還元触媒
②    水電解用水素発生触媒
③    空気電池用酸素還元触媒
上記触媒分子を用いた カーボン担持品、触媒インク、触媒塗工電極 など

AZUL触媒の特徴と優位性
① 白金代替技術としての高いポテンシャル

現在、燃料電池の電極材料として広く使用されている白金(Pt)は、優れた触媒活性と化学的安定性を持つ一方で、

  ● 高コスト(資源の希少性)
  ● 資源制約 (供給の不安定さ)
  ● 地政学的リスク (資源の偏在)

などが、水素エネルギーの普及を妨げる要因となっています。

AZUL触媒は、金属錯体青色顔料と安価な炭素材料を原料とする独自技術で開発されており、コスト、量産性、性能などの面で白金炭素触媒を上回るポテンシャルを持っています。AZUL触媒電極を燃料電池や金属空気電池などに使用することで、

  ● デバイスのコストダウン
  ● 白金使用量の削減 
  ● 出力・安定性の向上による高性能化

等のメリットが期待されます。


酸素還元触媒の性能比較

触媒性能の比較

出展:AZUL Energy社ウェブサイト


②圧倒的な環境負荷低減効果

従来の白金触媒の生産プロセスでは、1kgの白金を生産するために、採掘・精錬の過程で約17トンものCO₂が排出されます。これは、白金の希少性とその精製プロセスのエネルギー消費の大きさを示しています。一方で、AZUL触媒の製造では、同じ1kgの触媒を生産する際のCO₂排出量はわずか12kgと、1,300分の1程度に抑えることが可能となります。

  ● 99.9%以上のCO₂排出削減を実現
  ● 採掘・精錬工程不要なため、エネルギー負荷の大幅軽減
  ● 環境負荷を最小限に抑えた次世代触媒

「AZUL触媒」は、カーボンニュートラルな未来を支える革新的な技術として、持続可能な社会の実現に貢献すると期待されています。

出展:AZUL Energy社ウェブサイト

今後も当社は、環境負荷の低い次世代技術の普及を支援し、持続可能な未来を創るためのソリューションを提供してまいります。

 

    AZUL Energyについて

AZUL Energyは、レアメタルを使用しない次世代エネルギーデバイス向けの高性能触媒“AZUL触媒を開発する東北大学発のスタートアップです。既存の電池に代表されるエネルギーシステムでは、一般的に白金などのレアメタルが使われていますが、AZUL触媒はレアメタルを代替することできるため、資源制約のないエネルギーシステムを社会実装することが可能になります。AZUL Energyは、このAZUL触媒の技術によって、すべての人が手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーにアクセスできることを目指し、脱炭素社会、循環型社会の実現に貢献します。

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